医療ビジネスに殺されるな(12)

0
168

あなたはスッピンで闊歩できますか?

私も中学生のころからひどいニキビに悩まされたものです。あんまりひどいので、副腎皮質ステロイド薬を処方されて使用していたことがあります。この薬をつけるとニキビが治るのに、止めるとまたすぐに戻ってくるのを見て、「その薬はおかしい」と母が使用を中止させたのです。今考えると、母もなかなか良い勘だったなあと感謝しています。その後はニキビ用の洗顔フォームやら、フェイシャルエステやらを試しました。がんを治せるエネルギー・ヒーラーが気を入れた美容水なども試したことがあります。結局、大人になるにつれて自然にニキビは消えていきました。それでも、ニキビ痕の凸凹が肌に残りました。特にステロイド薬をしっかりつけていた顎から首にかけては、つい最近まで吹き出物ができたりしていました。

GAPS食事療法で、信じられないくらいお肌が若返る!

多くの人が年を取ると肌の調子が悪くなると、化粧品会社の宣伝に乗せられて、高価なアンチエイジング化粧品を買わされているようですが、それはハッキリ言って嘘(うそ)です。49歳の時にGAPS食事療法をベースにした食事に変えて以来、信じられないくらいお肌が若返りました。この食事療法は自閉症の治療用に開発されたものですが、自分で試し始めて3年もたったころ、なんと中学生時代から残っていた肌の凸凹も首の吹き出物も、すっかり消えてしまったことに気がついたのです。それだけでなく頬紅など塗らなくても血色の良さが、頬や唇の色を適度に健康的なピンク色にしてくれるようになったのです。GAPS食事療法前と後とで、私の肌年齢は逆転してしまいました。つまり、肌の調子が悪くなるのは年齢のせいではなく、食べ物のせいであることは明らかです。

お肌の調子は、腸の調子

私たちの体は、口から肛門まで水道管のようなパイプ状にできています。この二つの始まりと終わりの穴で内と外が分かれているように見えますが、実は1枚続きの皮膚なのです。ですからお肌の調子を整えるのに、顔だけ外からアンチエイジング化粧品を塗りたくっても効果が上がりません。この1枚続きの皮全部を若返らせなければ、本当の若々しいお肌は手に入りません。加齢による影響ではなく、毒性の強い食事を長年続けることで、顔の皮膚だけでなく消化管の皮膚全体がボロボロになっているのです。

例えば、アンチエイジング化粧品の主な成分に、皆さんよくご存じのコラーゲンがあります。コラーゲンはタンパク質の一種で、人体を構成しているタンパク質30%を占めます。しかしながら、外からくっつけても私たちの体は吸収できません。また、コラーゲンが利用されて新しい皮膚細胞を作るにはビタミンB1、B2、ビタミンCと、他にも微細な栄養素がバランス良くそろっている必要があるのです。高価なアンチエイジング化粧品を買う余裕があるなら、健康的な食事にお金をかけた方がお得です。

アンチエイジングは皮膚細菌叢がやってくれます

皮膚の表面を腸内細菌叢(さいきんそう)ならぬ皮膚細菌叢が覆って、バリアを作ってくれているのをご存じでしょうか? 空気中にはたくさんのばい菌が浮遊しています。つまり人間はばい菌のプールの中を泳いでいるようなものなのです。ですからこれらの細菌叢のバリアなしに、これらの外敵から身を守ることはできません。外敵から守ってくれるだけでなく、新しい皮膚を作るのに一役買ってくれているのです。つまり健全な皮膚細菌叢なしに、アンチエイジングはありえないということです。合成コラーゲン、合成ポリマー、合成界面活性剤などといった毒で、わざわざ皮膚細菌叢を破壊してしまうような馬鹿な事はやめた方が良いでしょう。

自信のない女が、ベッタリ化粧をする

大体どうしてそんなにベッタリお化粧しなければ気がすまないのでしょう? 夕方になると、このベッタリ塗ったファンデーションに顔の脂がタップリ乗っちゃったりして、テカテカになってますよねえ。そんな時、どんな美人も“ブス”に見えるってご存じですか? それに、とっても不潔な感じがしませんか? このテカテカ光る不気味な物は、ちりとほこりとばい菌にファンデーションの材料である重金属や毒の化学薬品でできているんです。本当にそんなものをつけて歩いて、すてきな男が寄ってくると思いますか? 素顔を化粧の下に隠さなければならないということは、自信がないということです。自信のない女には、その程度の自信のない男しか寄ってきません。
隠さなくても大丈夫な素顔を作ることです。スッピンで闊歩(かっぽ)しなさい! この闊歩の「闊」の中身は「活」なんです。つまり、“活き活き”してなきゃいけないということです。魅力的な女性は“活き活き”と健康美人でなければなりません。この“活き活き”健康美人が、地に足の着いた精神的に安定した良き妻になり、良き母になれる人です。つまり健康な赤ちゃんを産んで育てることができる女性です。自分と未来の家族の幸せのために、スッピンで闊歩することをお勧めいたします。

それにはどうするか?

お肌再生のための食事をする。骨を煮出して作ったコラーゲンたっぷりのスープを飲む。良質のミルクで作ったヨーグルトを食べる。発酵野菜を食べる。バターやラードなど、皮膚再生を助けてくれる良質の脂肪を食べる。加工食品を避け、なるべく外食しない。もちろんデザートも、たまに食べる程度に抑える。人工甘味料や添加物は、徹底的に避ける。

顔や肌につける物は、基本的に食べても大丈夫なものにする。石けんやハンドサニタライザーなど、皮膚細菌叢を壊してしまうものは使わない。歯は塩で磨く。モイスチャライザーは、オリーブオイルで代用。シャンプーとリンスは、蜂蜜が便利。

菜食主義は駄目です

皮膚再生には、良質のタンパク質と脂質が必要不可欠なので、菜食主義では間に合いません。皮膚って体の中で一番大きな臓器ですからねえ。菜食主義の方の中には、白く透き通るようなきれいなお肌の方もいらっしゃるとは思いますが、それはビタミンB12と鉄分の欠乏症であることが多いのです。じゃあ鉄分をサプリメントで入れれば良いと思うでしょう? でもね、これって鉄分が餌の悪玉菌が体内に繁殖していることがよくあるのですよ。そうすると鉄分のサプリメントを摂取すると、その悪玉菌に餌をやっているようなものになっちゃうんです。このあたりの判断は、素人にはちょっと難しいかも。

それから、皮膚再生力、つまり体組織再生力が弱い人に、大きなシミが目立つ方が多いのですが、こういったシミの中心核が何でできているかというと実は悪玉菌の巣だったりするんです。中年になって急にシミが増えたとか、大きくなったという方は要注意です。このシミ対策も、健全な皮膚細菌叢を再生することなのです。
ということで、スッピンで闊歩できるお肌作りを心掛けることは、最終的に総合的な健康法であり、中年以降の病気予防でもあるのです。