Gut and Psychology Syndrome 第五回目「罪の意識を超えて」

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第五回目「罪の意識を超えて」

これまで子供達の急増する自閉症、多動症、注意欠陥障害、喘息、アレルギー、アトピー皮膚炎、うつ病など、GAPSの原因についてお話してきました。聞けば聞くほど、そういったお子さんを持つ御両親は、罪の意識に苛まれたのではないでしょうか?GAPSの原因と治療法を、熱心に研究し一冊の本「Gut and Psychology Syndrome」にまとめたナターシャ・キャンベル-マクブライド博士も、実は自閉症のお子さんのお母さんなのです。

ナターシャは、すでに神経外科のお医者さんとして活動していましたが、第二専門分野を何にするか迷っていたそうです。そんな時に彼女の5歳の息子が、自閉症と診断されました。彼女は自分の専門を生かして神経系、精神系科学的知識から、その原因を追究していきました。そして腸と脳の関係に気がついたのです。我が子を治癒したい一心から、その治療法を探しました。そして彼女自身が医者であるにも関らず、西洋医学では直せない事、医薬品がかえって状態を悪化させる事を知りました。そればかりか、前コラムを通してお話したとおり、医薬品が病気の発生するきっかけを作っている事も研究で解りました。病気と食事は全く無関係だと未だに思っているお医者が多い中で、自分の長い間信じてきた西洋医学がパワー・レスだと認めるのは、よほどの勇気がなければ出来ない事だと思います。私はお医者さんを御両親に持ち、何にでも薬でそれまで対応してきて、酷いアトピー皮膚炎に苦しむお子さんたちを何人か知っています。本人達は薬で治らない事を痛感しているのに、自然治療をする事が御両親の意に反する事をしているような、親たちとは逆の立場の罪の意識に苦しんでいます。

ナターシャも自身の経験から、この家族の罪の意識については、彼女の本の中で10ページ足らずを割いて説明しています。彼女が本にまとめてこういった新しい知識が世に出たのは、たったの10年前です。誰もが西洋医学を信じ、政府やメディアがいう事に疑う事無く追従してきた時代で、自分の子供がGAPSになる事など思いもよらなかったでしょう。この世に起こる全てが、必然といいます。GAPSのお子さんに治療を通して、人間として何か大切な事を学ぶなら、それは素晴らしい事だと思います。ナターシャは、「私が出会った自閉症の子供を持つ御両親たちの大半が、むしろ彼らの罪の意識に拘るより、子供達の状態について可能な限り学ぶ事と、それについて出来る事に専念します。」と書いています。

そしてナターシャ博士の自閉症だったお子さんはすっかり治癒して、イギリスの優秀な学校に入る事が出来たそうです。皆さん、もし貴方がGAPSのお子さんを持つ御両親であるなら、そのお子さんの治癒の可能性を取り上げないで頂きたいのです。お子さんの未来の全ては、皆さんの勇気と人生を学ぶ心の姿勢にかかっていると思います。