まっすぐに生きる、心の姿勢 第四回目 エゴが作られる心のメカニズム2. : 2012

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11月号からの続きです。

エゴの発祥は私たちの意識が塵として地球に降立った時、物質的存在の始まりにまで遡ります。10月号で御紹介したビッグバン以来の地球の始まりに端を発します。つまり今世での親子関係のみで、エゴが作られるのではないという事です。私達は自分のエゴを学ぶために必要なフィールドとしての両親を、自分で選んで生まれてきます。多くの場合それは、今の人間の意識下ではすっかり忘れられてしまっています。自己の存在の起源にまで記憶を戻すには、退行前世療法が有効です。「生きがいの創造 (飯田史彦著)」と言う本が参考になるでしょう。

ビッグバンで二つに引き裂かれた私たちの超意識は、自分の半身=ソウルメイトを探して旅をします。現代社会において、そのソウルメイトは貴方の好きなタイプではなかったりします。元々貴方の中の相反する性質が爆発の影響で、二つに分かれたからです。例えば北極と南極がそれぞれの方向に引っ張られて、地球が二つに裂かれてしまう。そんな感じでしょうか。二つの相反する超意識が今世で再会、そして和解し、もう一度一つの魂に戻るためには、頭で考えるのではなく常に心で感じ、行動しなければなりません。引裂かれた時の心の痛みがトラウマとなり、心を開くのに大変な時間と努力を費やすわけです。このプロセスが、過去世と現世を含む人生です。そしてこの大きいトラウマがエゴの始まりで、「マザー・チャージ」と呼びます。マザーチャージを元に生れ変る度についた細かい心の傷(小さいトラウマ)を、サムスカラと呼びます。これがエゴの正体です。

人生に起こる全ての経験が、必然です。つまりこのニ重構造のエゴも、魂の成長に必要なのです。人生における心身の痛みから顔を背け、エゴという城壁に囲まれた自分の魂を置き去りにする事はできません。それは森羅万象のルールに反する事になるからです。自分のエゴを罰する事を止め、この人生の自然として受容れるなら、心は必ず開かれていきます。そうして自分とは異なるソウルメイトを含む全ての人々の存在を素直に受容れる事が出来るようになった時、二つの魂は一つになり、真の愛に到達するのです。この世に、敵は存在ししません。敵は貴方のエゴが作り出す幻想。是非自分を学び、未来に向かってさらに価値のある人間へと自己を向上させていって頂きたいと思います。